手術入院の記録

顎変形症手術入院ブログ:術後の経過・食事・診察内容まとめ

2021年1月19日

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顎変形症手術入院 11日間の病院生活ブログ

たぴ

高校1年生の頃から顎関節症に悩まされ、数々の病院を転々とした結果、顎変形症と診断される。 2021年1月4日(※当時32歳)に顎変形症手術を受ける。 手術内容:上顎&下顎切・オトガイ形成術と顎関節洗浄手術

 

たぴ
たぴ
こんにちは、たぴです。

顎変形症手術(上顎・下顎切り、オトガイ形成術、顎関節洗浄)を受けるため、11日間の入院生活を送りました。

 

この記事では、顎変形症手術の入院生活がどのようなものかについて詳しくお伝えします。

術後の症状がどの程度で改善されるのか、食事がいつからどのようなものになるのか、さらには1日ごとに外れた管や、できるようになったことをまとめていきます。

これから顎変形症手術を控えている方にとって、少しでも役立つ情報をお届けできれば嬉しいです。

 

【1月2日】コロナ感染対策でPCR検査のため前倒し入院

大部屋での入院生活がスタート

大部屋での入院生活がスタート

 

入院は朝10:30から開始。

正月三が日ということもあり、病院は休日体制で、入院手続きは後日に持ち越しとなりました。

初日は直接、入院病棟のナースステーションに向かい、そこで身長と体重の測定を済ませた後、病室に案内されました。

 

もともと、2021年1月4日に顎変形症手術を受ける予定で、入院は1月3日からの計画でした。

しかし、コロナ禍の影響でPCR検査を受ける必要があったため、1日早く入院することになりました。

 

PCR検査の体験

検査では、鼻の穴に細長い棒を挿入され、喉の奥までぐりぐりと粘膜を取られました。

予想以上に痛みがあり、鼻がツーンとする感覚が残りましたが、無事に陰性の結果が出て、予定通り手術を受けられることにホッとしました。

この日はPCR検査だけでなく、血液検査も行いました。

また、手術中に嚙み合わせを確認するために使用するスプリント(装置)がきちんと適合しているか、お医者さんによる診察も受けました。

 

ちらし寿司が出た!嬉しいお正月気分

ちらし寿司が出た!嬉しいお正月気分

 

この日の食事は普通食で、新年らしいお祝い感のあるちらし寿司が出ました。

お風呂も問題なく入れたため、まだ通常の生活に近い状態で過ごせました。

 

たぴ
たぴ
入院中は基本的にスマホで時間をつぶしていました。

ただ、大部屋の環境には慣れず、同室の方のいびきが気になって夜はあまり眠れませんでした。

 

【1月3日】顎変形症手術の術前検査(※本来の入院日)

 

この日はICU(集中治療室)の看護師さんから、ICUでの過ごし方やルールについて説明を受けました。

 

ICUには荷物を持ち込むことができないため、コインロッカーを利用する必要があります。

ロッカー利用のために800円分の100円玉を用意し、それを看護師さんに預けておきました。

また、ロッカーから荷物を出す際にもこの100円玉を使うため、予め用意しておく必要があります。

お金を崩すため、病院内のファミリーマートでバームクーヘンを購入するなど、少し手間がかかりました。

 

さらに、術後の腫れを抑えるために使う「フェイシャルバンド」を購入する必要がありましたが、正月三が日のため売店が営業しておらず、看護師さんに代わりに購入をお願いしました。

フェイシャルバンドは7,150円とかなり高額でしたが、必要なものなので仕方ありません。

 

顎変形症手術前日の夜ごはん

顎変形症手術前日の夜ごはん

 

手術前日も普段と変わらない普通の食事が出ました。

この日はお風呂にも入ることができ、比較的リラックスして過ごせました。

ただし、日付が変わった後からは飲食制限が始まり、お茶・水・スポーツドリンク以外は口にすることができなくなります。

 

この日はお医者さんの診察はなく、手術前の特別な準備もありませんでした。

私は手術に対してそれほど恐怖心を抱いていなかったため、大きな不安もなく夜を過ごしました。

 

たぴ
たぴ
ちなみにこの日も同室の方のいびきがやはり気になり、十分な睡眠を取ることはできませんでした。

翌日に控える手術に備えつつ、少し落ち着かない夜となりました。

 

ICU準備と説明

  • ICUでは荷物の持ち込み禁止
    コインロッカー利用が必要。800円分の100円玉を用意し、看護師に預ける。
    ※事前にお金を崩しておくと便利。
  • フェイシャルバンド(7,150円)を術後用に購入依頼
    売店が三が日で休業中のため看護師が代行。
  • 日付が変わると飲食制限開始
    お茶・水・スポーツドリンクのみ可

 

【1月4日】顎変形症手術当日!地獄のはじまり…

 

手術当日は朝6時に起きました。

手術は8時45分からの予定で、2時間前の6時45分以降は飲み物が禁止されていました。

6時にコップ2杯分の水を飲みましたが、看護師さんから指示されていた300mlには足りていなかったように思います。

その結果、術後に喉の渇きで苦労しました。

 

手術前の水分補給は大切です!

私の場合、水分が足りなかったせいで術後に喉の渇きで苦労しました。

手術前にはしっかりと水分を摂ることをおすすめします。

 

手術前の準備

 

8時ごろにコインロッカーに荷物を預け(36時間で600円かかりました)、病室に戻り、手術着と着圧ソックスを身につけて準備を整えました。

少し緊張しながらも看護師さんを待ち、一緒に手術室へ向かいました。

手術室では担当の看護師さんから「術後はつらいですが、頑張って乗り越えてくださいね」と励ましの言葉をいただきました。

このときの私は、術後がどれほどつらいものか想像もできず、「頑張ります~」と軽く答えていました。

 

手術室での様子

 

手術台に横になると、体にタオルをかけられた後に手術着を脱がされました。

顎変形症手術は全裸で行うため、少し驚きはありましたが、大きな緊張はありませんでした。

長い矯正治療がようやく終わりに近づいているという安心感のほうが勝っていました。

このとき主治医の先生が「大丈夫だからね」と優しく声をかけてくれました。

この先生は手術の腕前が非常に評判で、私も診察を受けるために何時間も待った経験があります。

そのため、信頼してお任せでき、手術に対する不安はほとんどありませんでした。

 

麻酔と手術開始

 

手の甲に点滴を刺され、麻酔科の先生がやってきて「最初はむせるけど、その後眠りますよ」と説明を受けました。

その後、むせた後に酸素マスクをつけられ、意識がスーッと遠のいていきました。

 

術後の目覚め

 

次に目が覚めたとき、体が拘束されているような感覚がありました。

このときから、地獄のような苦しい時間が始まりました…。

 

詳細記録
顎変形症手術体験談
【地獄の16時間】顎変形症手術後の痛み:顎切り・オトガイ形成術

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手術結果

 

手術自体は無事に成功しました。

顎の骨が薄く、神経に近い箇所もありましたが、神経を傷つけることなく安全に進められたと報告を受けました。

手術費用が高額で、診察の待ち時間も長かったですが、この先生にお願いして本当に良かったと思います。

 

たぴ
たぴ
この日は手術で1日が終わり、目が覚めた時は夜でした。

 

【1月5日】術後すぐに栄養摂取&歩行訓練でフラフラ…

 

手術後、ICUでの苦しい時間を乗り越え、午前10時ごろに元の病室へ戻りました。

病室に戻る前にはICUで看護師さんに体を拭いてもらい、おむつを履かされて病衣に着替えさせてもらいました。

 

たぴ
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32歳でのおむつ体験…

おむつを履くことに違和感があり、少し気持ち悪く感じました。

せめて汚さないように気をつけようと強く思っていました。

 

ICUを出た後、すぐにリハビリ開始

 

病室に戻ると、看護師さんから以下の指示がありました。

 

  • 昼食に栄養ドリンクを飲むこと
  • 歩行訓練を行うこと

 

「口から栄養ドリンクが飲めなければ再び鼻チューブを入れる」「歩行できなければ尿管も抜けず回復も遅れる」と言われ、術後の疲れを引きずりながらも奮起し、「がんばります…」と返事をしました。

しかし、術後の私は唾を飲み込むことすら難しく、体調も熱っぽく、歩行できるかどうか不安でした。

それでも鼻チューブだけはもう二度と入れたくないという思いで、ベッドの上で足を動かしたり、口を動かす練習をしました。

 

結果、歩行訓練は無事成功しました。

トイレまで歩けると判断され、尿管も外してもらえました。

歩く際は口からよだれが垂れるので、ティッシュが必須でしたが、これも慣れのうちだと自分に言い聞かせました。

ちなみにお腹の調子は良好で、健康的な便が出て少し安心しました。

 

術後1日目の昼から経口流動食を飲む

最初は飲むことが難しかった

 

昼には栄養ドリンクを飲む試練がやってきました。

最初に飲んだときは、口内の血の塊を3回ほど吐き出してしまいましたが、その後はスムーズに飲めるようになりました。

 

400mlの栄養ドリンクを時間をかけて完飲しましたが、口の端からドレーンチューブが出ているため、こぼしてしまうこともしばしば。

味は梅味を選びましたが、甘すぎて気持ち悪く感じました。

夜は味なしをリクエストしましたが、それでも少し甘みが残り、満足とは言えませんでした。

 

術後の姿で一般病棟へ

この姿で一般病棟に…

この姿で一般病棟に…

 

午後3時ごろ、一般病棟でレントゲン撮影を受けることになり、手術後の悲惨な姿をさらしながら移動しました。

顔はフェイスバンドで固定され、点滴や管で繋がれた姿に、診療に来ていた一般の人たちも驚いた表情をしていました。

歩行中は頭が重く、足元がフラフラする状態で、崩れ落ちそうな恐怖感を覚えました。

なんとかレントゲン撮影を終え、病室に戻ったときには全身が力尽きたように感じました。

 

夕方5時ごろには再度一般病棟で診察を受けました。

この時間帯は人が少なかったため、昼間のレントゲン時よりは気楽でした。

診察では顎の位置が安定していなかったため、ゴムで引っ張って固定されました。

このときの顎の痛みは非常に強く、ズキズキとした感覚が続きました。

 

診察では点鼻薬も処方され、これを使用したことで鼻呼吸が可能になり、呼吸がかなり楽になりました。

 

術後の苦しい夜

 

歩行訓練や診察で体力を消耗したせいか、体が熱っぽくなったり急に冷え込んだりと体調は最悪の状態でした。

寝返りも打てず、同室の方のいびきで夜中の3時まで眠れませんでした。

ナースコールで状況を訴えたところ、一時的に個室へ移動させてもらい、翌日から別の大部屋に移ることになりました。

 

術後1日目で「外れた管」と「できるようになったこと」

 

外れた管

  • 胃に直接栄養を送る鼻チューブ(8:30頃)
  • 大動脈の点滴(9:00頃)
  • 通常の点滴2箇所のうちの1箇所(12:00頃)
  • 尿管(12:00頃)

 

やれるようになったこと

  • 歩行(一般病棟まで移動し、レントゲン&診察を受ける)
  • トイレ(尿管が外れ、自力で用を足せるようになった)
  • 栄養ドリンクを飲む(口の動きが不自由な中で少しずつ摂取)
  • 点鼻薬で鼻呼吸(口呼吸から鼻呼吸に切り替えられた)

 

たぴ
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術後1日目は大変な一日でしたが、小さな進歩を感じられたことが救いでした。

少しずつリハビリを重ねることで、回復への道を進めているのだと実感しました。

 

【1月6日】口のドレーンが抜けてから余裕が出てきた

腫れのピークがやってきた

腫れのピークがやってきた

 

個室に移ったおかげで、この日はようやく2時間ぐっすり眠ることができました。

しかし、体温は38度まで上がり、顔は昨夜と比べてもパンパンに腫れて熱を帯びていました。

腫れのピークが訪れたことを実感しました。

 

ドレーン除去とその痛み

 

午前8時15分、一般病棟で診察を受け、口内にあった2本のドレーンを抜いてもらいました。

1本は縫い付けられており、局所麻酔を使って抜き取る必要がありました。

この処置は傷を伴い、ヒリヒリとした痛みが残りました。

一方で、縫い付けられていない方は痛みがなく、不思議な気持ち悪さを感じる程度でした。

ドレーンが抜けたことで口内はスッキリしましたが、唇の腫れがひどく、まだ口を閉じることはできませんでした。

そのため、栄養ドリンクを飲むたびに口の端からこぼれたり、よだれが垂れたりする状況が続きました。

 

苦しい中での回復への取り組み

鼻詰まりや唾がすごく出るので水吸い器で吸う

鼻詰まりや唾がすごく出るので水吸い器で吸う

 

ドレーン除去後、痛みが強まったためナースコールで痛み止めを打ってもらいました。

痛み止めの効果が出ると眠ることができたものの、点滴箇所に痛みを感じたり、体が冷たくなる感覚がありました。

それでも、「少しでも体を休めたい」という思いでこの日は横になっている時間を増やしました。

 

そんな中、「お正月期間でできていなかった入院手続きを済ませてほしい」と言われました。

口元にタオルを当て、一般病棟の手続き窓口に向かうと、約20人もの人が順番待ちをしていました。

LINEの呼び出し機能を利用して待つことにしましたが、手続きが終わったのは2時間半後。

その間、寒い待合室で過ごすのはとても辛く、クラクラするほど体力を消耗しました。

 

たぴ
たぴ
入院手続きを済ませ病棟に戻る途中、エレベーターで他の患者の見舞いに来たおばさんに腫れた顔を二度見され、笑われました。

ほとんどの人が腫れた顔を気にしないようにしてくれていた中、その人の態度はとても失礼に感じました。

改めて「デリカシーがない人もいるのだな」と思い知らされました。

 

フェイシャルバンドの解除

フェイシャルバンド外したけど腫れはすごい

フェイシャルバンド外したけど腫れはすごい

 

18時ごろ、主治医が病棟を回診し、フェイシャルバンドを外しても良いと許可が出ました。

顔がスッキリした感覚が戻り、少し気分が晴れました。

主治医から「タフだね」と言われたことが励みとなり、自分を奮い立たせるきっかけになりました。

 

夜になると、少しずつスマホをいじる余裕が出てきました。

それまではスマホを触ることすら苦痛で、何も手につかなかった状態だったので、これは大きな進歩でした。

 

術後2日目で「外れた管」と「できるようになったこと」

 

外れた管

  • 口内の血を排出するドレーン(2本): 午前8時15分
  • フェイシャルバンド: 午後6時

 

できるようになったこと

  1. 唾を飲み込めるようになった(痰はまだ辛い)
  2. 栄養ドリンク以外の水分を飲めるようになった
  3. 痛み止めの間隔が延び、6時間以上空いても痛みが気にならなくなった
  4. スマホをいじる余裕が生まれた(夜頃から)
  5. 口が自然と閉じるようになった(夜頃から)
    これにより軽いうがいが可能に(口の中を動かせないため、水を含んで顔を傾け、ペッと吐き出す程度)

 

たぴ
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この日は腫れのピークや体力の消耗で苦しい時間が続きましたが、ドレーンが抜けたことで口内が楽になり、回復の兆しを少しずつ感じることができた1日でした。

 

【1月7日】日常生活への一歩、生活のしやすさが戻り始めた一日

朝目覚める時は命の危険を感じて疲れる…

朝目覚める時は命の危険を感じて疲れる…

 

静かな大部屋へ移動したおかげでぐっすり眠れるようになりましたが、朝目覚めるときに命の危機を感じる瞬間がありました。

唾液が口の中に溜まり、溺れるような感覚で目を覚ますと同時に咽る状況が続きます。

顎周りは炎症でじんじんと痛み、心臓がバクバクする恐怖感とともに目覚めるのはかなりつらいものでした。

 

朝トイレに行くと尿に少量の血が混じっていましたが、昼頃には自然に収まりました。

看護師さんによると、尿管を入れていた影響で血が混じることがあるとのことで、特に問題はないとのことでした。

 

8:15には一般病棟で診察があり、顎の位置を安定させるためのゴム牽引の方法を教わりました。

口が開かない状態でゴムを引っ掛けるのは非常に難しく苦労しましたが、正しいやり方を学ぶことができました。

 

昼から五分粥とペースト食が出た

昼から五分粥とペースト食が出た

 

昼食から5分粥とペースト食が始まりました。

米粒が残った5分粥は顎が不安定な状態では噛むのが難しく、全て食べきることはできませんでしたが、ペースト食は完食できました。

もともと食べることが好きだったのが幸いし、食事自体は苦痛なく楽しめました。

この頃には飲み物もごくごくと連続して飲むことができるようになり、少しずつ日常に近づいている感覚がありました。

 

腫れの引きと唇の改善

腫れの引きと唇の改善

 

午後になると顔の腫れが徐々に落ち着き始め、唇も閉じられるようになりました。

唇が閉じられるようになったことで、これまでダラダラと垂れていたよだれも出なくなり、生活のしやすさが格段に向上しました。

ただし、鼻詰まりは依然として酷く、点鼻薬が欠かせない状況でした。

 

また、私は顎変形症に加えて顎関節症もあったため、手術で顎関節洗浄を行った影響で耳の聞こえが悪くなっていました。

これについては、徐々に改善を待つしかありませんでした。

 

16時には、ドレーンが抜けたことでシャワーを浴びる許可が出ました。

3日間入浴できなかったため、顔や頭が脂っぽくなり、とても不快な状態だったので、シャワーを浴びられるのは大きな救いでした。

顔にはまだテープが貼られており完全にはスッキリしませんでしたが、髪の毛を洗えただけでも気分が軽くなりました。

 

ただ、体から栄養ドリンクの影響で芋のような匂いがするのには少し驚きました。

 

唇は乾燥で皮がボロボロになっていたため、リップクリームをたっぷり塗りました。

夜になる頃には乾燥した皮が徐々に剥がれ落ち、唇が少しずつ回復していきました。

 

術後3日目で「できるようになったこと」

 

できるようになったこと

  • ゴム牽引を始める
  • 5分粥とペースト食を摂取
  • 飲み物をごくごく飲めるようになる
  • シャワーを浴びてリフレッシュ
  • 唇をしっかり閉じ、よだれが出なくなる
  • 軽めの歯磨きが可能に(口をゆすげる程度)

 

たぴ
たぴ
この日は、5分粥とペースト食が始まり、シャワーを浴びられるようになるなど、日常生活の一部が戻ってきたと感じられる一日でした。

生活のしやすさが向上するにつれて、心身の負担も少しずつ和らいでいきました。

 

【1月8日】術前よりも口の閉じやすさや呼吸のしやすさに気づけた

手術してよかった!腫れが引いて実感できた変化

手術してよかった!腫れが引いて実感できた変化

 

術後3日目までは、「こんなに辛いなら手術しなければよかった…」と後悔ばかりしていました。

それほど術後の体調がしんどかったのです。

しかし、この日は少しずつ手術の効果を実感できるようになりました。

 

口角が自然と上がり、口が閉じやすく、術前よりも呼吸がスムーズに感じられるように。

腫れもかなり引いて顔が楽になり、口を開けることもできるようになったのです。

これらの変化から、「手術してよかった!」と思えるようになりました。

 

一方で、この日も睡眠中の苦労は続きました。

1時間ごとに目覚める状況が続き、起きるたびに汗だくで、顎周りの炎症が悪化しているように感じました。

「眠ると体がしんどくなる」という感覚が強く、眠りたいのに寝るのが怖いというジレンマがありました。

 

この日もゴム牽引を行いましたが、負担が大きかったため、気分が悪くなってしまいました。

吐き気止めをもらおうと看護師さんに相談しましたが、薬の飲みすぎは避けたほうがいいとのことで、一旦ゴムを外して過ごしました。

顎が時折「コキコキ」と変な音を立てるようになり、不安を感じつつも、顎をいつも以上に大事に扱うよう心がけました。

 

術後4日目で「できるようになったこと」

 

できるようになったこと

  • 歯磨きを丁寧にできるようになった
    軽い歯磨きではなく、より丁寧に磨けるようになりました。
  • 口を閉じると自然に口角が上がる
  • 呼吸の通りが良くなった
  • 口が閉じやすくなった
  • 横向きで寝られるようになった
    仰向けだけでなく、横向きでも眠れるようになり、少しずつ快適な体勢を取れるように。

 

たぴ
たぴ
術後の辛さが続く中でも、手術の効果を感じられるようになり、気持ちに少し余裕が生まれた一日でした。

日常生活の中で小さな変化を見つけ、前向きに過ごすことの大切さを実感しました。

 

【1月9日】口が開けられるようになり、痛みも軽減

口の動きがスムーズに

口の動きがスムーズに

 

術後5日目になると、唇がかなり動かせるようになり、口も大きく開けられるようになりました。

ただし、まだ顎の関節自体は動かせないため、口を全開にすることは難しい状況です。また、顎関節には引き続き痛みが残っています。

 

この日から痛み止めをロキソニンに変更してもらったことで、体調が少し良くなりました。

顎の痛みが軽減した分、点滴の刺し口や口内のヒリヒリ感など、別の痛みが気になるように。

 

特に矯正装置の影響で唇の裏側が傷ついており、腫れによって装置が押し付けられたためと考えられます。

さらに、口内全体は火傷を負ったようなヒリヒリ感があり、飲食のたびに痛みを伴いました。

 

点滴は手の甲に刺されていますが、血管が細いため刺しにくく、5箇所も刺し直された結果、失敗した箇所も痛む状態でした。

 

日中は相変わらず唾液の量が多かったものの、夜になると唾液の分泌が落ち着き、水吸い器を使わずに済みました。

このおかげで、久しぶりに快適に眠ることができました。

 

術後5日目で「できるようになったこと」

 

できるようになったこと

  • 眠りやすくなった
    唾液の分泌が落ち着いたことで、水吸い器を使わず快適に就寝できるようになりました。

 

たぴ
たぴ
術後5日目は、痛みが徐々に軽減し、体調も少しずつ改善に向かう希望が感じられる一日でした。

 

【1月10日】ペースト食を卒業!久しぶりに噛んで食事を実感

 

診察時に顎のテープが汚れていたため、新しいものに交換してもらいました。

このタイミングで退院希望日を尋ねられ、「できるだけ早く退院したい」と伝えた結果、退院予定日は1月12日となりました。

明日行われる血液検査の結果が問題なければ、無事に退院できる見通しです。

 

みじん切り食へのステップアップ

みじん切り食へのステップアップ

 

術後6日目の夜から、5分粥ペースト食を卒業し、みじん切りの食事に移行しました。

まだ噛む力は弱いものの、口をもぐもぐ動かしながら食べられるようになり、久しぶりに噛む感覚を実感。

これまでのペースト食に比べ、満足感のある食事ができるようになりました。

 

術後6日目で「できるようになったこと」

 

できるようになったこと

  • みじん切りの食事を食べられるようになった

 

【1月11日】点滴が外れ、身軽になった一日

 

退院に向け、朝早くから血液検査の採血が行われました。

その後の診察で結果に問題がないことが確認され、予定通り翌日退院できることが決定しました。

 

この日もよく眠ることができましたが、目覚める際にはまだ息苦しさと胸のドキドキ感が残っています。

それでも、術後3日目のように溺れるような恐怖感はなくなり、確実に回復を感じられるようになりました。

ただ、体全体が脱力してふわふわした感覚が続いており、歯が妙に痒いという不思議な症状もありました。

 

朝の診察後、最後の点滴を看護師さんに抜いてもらいました。これにより、顎についたテープ以外は体に付属物がなくなり、身軽になりました。

その状態でシャワーを浴びたときは、とても快適で解放感を味わうことができました。

 

術後7日目で「外れた管」

 

外れた管

  • 点滴(9:00頃)

 

たぴ
たぴ
術後の管がすべて外れ、自由に体を動かせるようになったことで、退院への準備が着々と進んでいることを実感した一日でした。

 

【1月12日】無事に退院!顎変形症手術の費用は179万円

退院時に処方されたメチコバール(後遺症の痺れ用)

退院時に処方されたメチコバール(後遺症の痺れ用)

 

ついに退院日を迎えました。

朝の診察では、顎に貼られていたテープを剥がしてもらい、退院後の生活についての説明を受けました。

次回通院日も予約し、注意点として以下の指導を受けました。

 

注意点

  • 口の痺れは半年以上残る可能性があること
  • 退院後6週間は柔らかい食事のみ摂ること

 

10時頃、看護師さんから薬と会計票を受け取りました。

手術は自費診療のため、総額は179万円。

退院時には保証金として支払った10万円を差し引き、残りは次回診療時に支払うことになりました。

支払いのためにエポスカードの一時増額を申請しており、一括払いを予定しています。

 

退院時は母が迎えに来てくれました。

入院前は「退院時には体調が回復しているだろう」と思い、一人で帰るつもりでしたが、実際には体がしんどい状態だったため、迎えがあってとても助かりました。

もし迎えがなかったらタクシーを呼ぶしかなかったと思います。

 

退院後も続く症状

半年以上、口元や鼻の麻痺が残る

半年以上、口元や鼻の麻痺が残る

 

退院しても、術後のダメージが完全に癒えるにはまだ時間がかかりそうです。

以下の症状が残っています。

 

続く症状

  • 鼻詰まり
    退院2日後には点鼻薬が不要になりましたが、鼻水や違和感が続いています。
  • 口周りの痺れ
    半年以上残る可能性があると説明されました。
  • 顎の痛み
    普通食に戻れる6週目までは続くとのことです。
  • 顎の不安定さ
    顎がずれて痛むため、体を水平にして眠るのが難しい状況です。
  • 口の開閉
    全開には至らず、6週目まで制限が続くとのこと。
  • 耳の違和感
    顎関節洗浄の影響で、聞こえにくい状態が3週間ほど続くと言われました。
  • 顔の腫れ
    完全に腫れが引くのは3か月以上先の見通しです。
  • 風邪のような怠さ
    退院後1週間程度で回復しました。
  • 頭の重さや頭痛、フラつき
    同じく1週間程度で改善が見込まれます。
  • 口内の荒れや痛み
  • 歯の痒み

 

たぴ
たぴ
退院時には「顔の腫れ以外はほとんど良くなっているだろう」と思っていましたが、予想以上に術後の影響が大きいことを痛感しました。

顎変形症手術は、社会復帰までの時間をしっかり確保する必要がある手術だと感じます。

幸い、私はコロナ禍で在宅勤務となっていたため、術後2週間で仕事復帰の予定です。

この環境がなければ、復帰にはもっと時間がかかっていたかもしれません。

 

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高校1年生の頃から顎関節症に悩まされ、数々の病院を転々とした結果、顎変形症と診断される。 2021年1月4日(※当時32歳)に顎変形症手術を受ける。 手術内容:上顎&下顎切・オトガイ形成術と顎関節洗浄手術

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