
2021年1月4日に顎変形症手術を受けてから、早くも1ヶ月が経過しました。
手術直後は「この苦しみはいつまで続くのだろう」と、時間が永遠に感じられるほどの辛い日々でした。
しかし、1ヶ月が経った今では、あの地獄のような日々も遥か昔の出来事のように感じられます。
もちろん、まだ後遺症が残っており、話しづらさや食べづらさといった不便さはありますが、仕事に復帰して問題なく日常生活を送れるまで回復しました。
不自由さはあるものの、生活に支障をきたさないレベルまで落ち着いています。
そこで今回の記事では、顎変形症手術後の1ヶ月間に起きたことを振り返りながら、次のトピックについて詳しくまとめます。
- 顔の腫れの状態
- 術前と術後での顔の変化
- 食事内容の変化
- 術後矯正の進捗

顎変形症手術当日〜1週間を振り返る

1週間で腫れはだいぶ治まります
手術から最初の1週間は入院していました。
手術当日はまさに地獄のようで、1日目と2日目も非常に辛い時間を過ごしました。
特に辛かったのは3日目から4日目。
この期間は、苦痛のせいか時間が止まったように長く感じました。
振り返ると実際にはあっという間の期間だったはずなのに、苦しい時間はいつも永遠に続くように感じるものですね。

当時の自分、本当によく頑張っていたなと感じます。
かかった費用※自費診療
- 入院手術代 1,795,000円
- ヘッドバンド代 7,150円
- ロッカー代 600円
- おむつセット 594円
- コインランドリー代 200円
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顎変形症手術後2週目を振り返る
手術から9日目に退院し、2週目から自宅での生活が始まりました。
しかし、術前のような普通の日常生活とは程遠く、入院中のサポートがなくなった分、自分で身の回りのことをする負担が増え、むしろ大変さを感じました。
術後の日常生活で感じた変化
術後、自宅での生活において以下のような支障がありました。
術前と変わった生活様式
- リクライニングベッドのように角度をつけないと寝られない
仰向けで寝ると下顎の骨がずれる感覚があり、痛みを伴いました。
リクライニングベッドがなかったため、ビーズクッションを使って角度を調整しました。 - 口周りの麻痺
食事がうまく取れないだけでなく、カミソリを使うのも怖くて避けざるを得ませんでした。 - 顎の痛み
歩くたびに響き、顎に痛みを感じました。 - めまい
徒歩8分のスーパーへの買い物でもフラフラするほどしんどい状態でした。 - 歯磨きの困難
口が開けにくいため、歯の裏側や奥歯を磨くのが非常に難しい状況でした。

リクライニングベッドが必要だったのは、仰向けで寝るとオトガイ形成をした下顎の骨がずれるように感じ、痛みを伴ったためです。
自宅ではビーズクッションを活用して角度を調整し、なんとか寝ていました。
顔の腫れと顎の状態
腫れの状態
- 正面から見ると
むくんでいる程度で、目立つほどではありません。 - 横顔では
腫れが目立ち、特に下顎のボコッとした腫れが気になります。
下顎の腫れが引けばEラインが出るはずですが、まだ様子見の状態です。
顎の状態
顎はまだ不安定で、歩いたり寝たりすると痛みを感じることがありましたが、痛み止めを必要とするほどではなくなってきました。
食事内容

嚙む力が弱く、飲み込むようにして食べてました
噛む力が弱く、飲み込むようにして食べる日々
- 噛む力が戻っておらず、みかんを食べるだけでも痛みを感じました。
- おかゆ以外のご飯も食べるようになりましたが、食べにくさがありました。
食べたもの
- ジュース、スープ、すりおろしたかぶ、豆腐、はんぺんなど、噛む必要のないものを中心に食べていました。
- パンを食べる時も小さくちぎってから食べるなど工夫が必要でした。
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術後2週目を終えて

高熱を出している状態で買い物をするようなしんどさがあって、何をするにも常にめまいを感じていました。
これらがよくなってくるのは術後3週目を過ぎたあたりからでした。
顎変形症手術後3週目を振り返る
3週目に突入し、仕事復帰を果たしました。
しかし、復帰に伴うストレスや生活リズムの変化で食事の栄養バランスが崩れ、肌荒れや気分の低下が目立った1週間でした。
特にニキビが大量にできてしまい、メンタルも弱りがちに…。
その結果、甘いものに頼る負のループに陥りました。
在宅勤務が可能で仕事復帰を実現
術後3週目から在宅勤務で仕事に復帰しました。
座って行えるパソコン業務だったため、比較的早く復帰できたのは幸運でした。
仕事内容によっては職場復帰に2か月以上かかるケースもあり、中には仕事を辞めざるを得ない方もいるそうです。
そう考えると、在宅勤務という環境に恵まれていたと思います。
復帰初期の体調不良
- 復帰1日目: めまいや頭の重さが強く、疲労を感じる日々。
- 連勤4日目: 頭がぐわんぐわんと揺れる感覚があり、体調管理に苦労しました。
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顔の腫れと顎の状態
腫れの状態
- 正面から見ると
腫れが引いてスッキリして見える。 - 横顔では
下顎の腫れや頬の膨らみがまだ目立ち、不安を感じる状態。

食事内容

野菜は痛いから避けて、ストレスから甘いものに逃げていた
術後3週目の食事は、ストレスや時間的な余裕のなさが影響し、栄養バランスを欠いたものが多くなってしまいました。
野菜を避けた食事
- 硬い野菜を噛むと顎にじんわりとした痛みがあり、野菜を柔らかく調理する手間も負担に感じていました。
- 結果的に、野菜を避けたメニューが中心になり、肌荒れ(特にニキビ)が悪化。
甘いものへの依存
- 術後の不便さや食べにくさによるストレスから、甘いものを多く摂取するようになりました。
- 栄養バランスの乱れとストレスが相まって、体調やメンタルにも影響を及ぼしました。
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術後3週目を終えて

術後の回復にはまだ時間が必要で、食生活や自己ケアの工夫が今後の課題となっています。
顎変形症手術後4週目を振り返る
術後4週目に入り、少しずつ日常生活の制限が緩和されてきました。
1時間半以上歩けるようになり、軽く走る程度では顎に痛みを感じなくなるなど、動ける範囲が広がっています。
噛む力も戻りつつあり、食べられるものが増えたことも大きな進歩です。
仕事も休むことなく続けられており、少しずつ元の生活に近づいています。
退院後初の診察
術後25日目にあたる1月29日、退院後初の診察を受けてきました。
診察では、傷口に感染症が起きていないかの確認や、問診を通じて退院後の生活についての相談を行いました。
アルコールの摂取について尋ねたところ、「酔って転んだりしなければ問題ない」との回答をいただきました。
また、プレート除去手術についても質問したところ、「手術は必須ではなく、実施するとしても1年半後になる」とのことでした。
これにより、プレート除去のための費用をすぐに準備する必要がないことがわかり、一安心することができました。
かかった費用※自費診療
- 診察代 1,606円
- 薬代 4,320円
※メチコバール90錠・うがい薬2本分の値段
術後矯正スタート

2月2日に術後矯正を行いました
術後4週目に、初めての術後矯正治療を受けてきました。
この治療は手術を受けた病院ではなく、矯正歯科で行いました。
治療内容は、術後の口元の写真撮影、下のワイヤーの交換、歯のクリーニング、そして顎の調整を目的としたゴムの位置の変更です。
新しい下のワイヤーは、ゴムをかける突起が少ない柔らかめのものに変更されました。
このおかげで、歯磨きが格段にしやすくなり、さらに突起が唇の裏に当たる不快感も軽減され、非常に楽になりました。
治療内容
- 術後の口元の写真撮影
- 下のワイヤーの交換
- 歯のクリーニング
- ゴムの位置変更
かかった費用※自費診療
- 診察代 6,600円
顔の腫れと顎の状態
腫れの状態
- 正面から見ると
正面から見ると、かなりスッキリして腫れが目立たなくなりました。
鼻や一部の腫れは残っていますが、人前に出ても気にならないレベルです。 - 横顔では
横顔では腫れや下顎のボコつきがまだ目立ちますが、術後1週間の写真と比べると腫れが徐々に引き、突出感が改善されてきています。
腫れが完全に引けば理想のEラインに近づけるのでは、と期待しています。
術前との比較

横顔に関しては腫れが影響しているため、完全な結果はもう少し先になりそうです。
食事内容

日清医療食品の柔らかい食事に頼りました
日清医療食品の柔らかい食事宅配サービスを利用し、柔らかく煮込んだ野菜を中心に食べていました。
それでも挽肉以外の肉類は食べにくいことが多かったです。
4週目の半ばには薄い生野菜(例: レタス)が食べられることに気づきました。
さらに、術後矯正を受けた帰りにはなんとトンカツも食べられるように!
たくあんも時間をかければ噛めるようになり、噛む力や感覚が少しずつ戻ってきているのを実感しました。
追記
後日、医者にレタスとトンカツを食べたことを伝えたら注意を受けたので、決して真似しないでください。
「無理に硬いものを食べると顎のプレートが外れる恐れがある」とのことです。
実際に、唐揚げを食べてプレートが外れ、再手術を受けた患者さんもいるそうです。
術後は、柔らかい食事を徹底してください。
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術後4週目を終えて

今後も引き続き回復に向けた努力を続けていきます。
1か月経って後遺症は良くなったのか?
顎変形症手術後は、顔の腫れ以外にもさまざまな後遺症が残ります。
ここでは、術後1か月が経過した時点での後遺症の改善状況をまとめました。
現在も続いている後遺症と、すでに改善された後遺症をリストアップしています。
1か月経っても残っている後遺症
- 右の下顎と上顎から鼻にかけての麻痺
麻痺は6か月~1年ほど様子を見る必要があると医師から説明を受けています。 - 口が全開まで開かない
骨の癒着が進むまで時間がかかりそうです。 - 打撲のような痛み
手術時に筋肉を剥がした影響で、顔に鈍い痛みが残っています。
リハビリを通じて徐々に改善されるとのこと。 - 口の中のヒリヒリ感
火傷したようなヒリヒリ感が少しずつ改善されていますが、まだ完全には治っていません。 - 立ち眩み
頻度は減ってきているものの、完全にはなくなっていません。
体がまだ安定していないため、無理を避ける必要があります。
1か月経ったら良くなった症状
- 鼻詰まり
退院後2日目には解消しましたが、たまに鼻水が出たりツーンとした感覚があります。 - 顎の不安定感
寝転がると顎がずれるような痛みがありましたが、4週目以降に大幅に改善しました。現在は通常の枕でも快適に眠れています。 - 耳の違和感
顎関節症治療の一環で行った関節の洗浄手術により耳が聞こえにくくなっていましたが、術後3週目以降から徐々に回復し、1か月経過した現在ではほとんど気にならなくなりました。
顎の不安定感と睡眠環境の改善

ビーズクッションを使用して顎の不安定感を解消
術後、顎の不安定さから通常の枕で寝ることが難しく、ビーズクッションで上半身を起こした状態で眠っていました。
しかし、4週目から徐々に角度を下げられるようになり、1か月経過した現在では通常の枕で快適に寝られるようになりました。
これは顎の骨が癒着してきた証拠だと思われます。
耳の違和感の改善
顎関節症の治療で行った関節洗浄の影響で一時的に耳が聞こえにくくなっていました。
しかし3週目頃から改善が進み、1か月経過した現在では違和感が解消されました。

リハビリや日常生活の工夫をしながら、引き続き無理をせず回復を目指していきます。
1か月経過して出来た悩み

顎周りにニキビが大量に出来た…
顎変形症手術から1か月が経過しましたが、ここで新たな悩みが出てきました。
それは肌荒れです。
大量のニキビが発生
肌荒れの主な原因は以下のように考えられます。
- 野菜不足による栄養の偏り
- 顔の筋肉を剥がす手術の影響
- 術後に服用しているメチコバール(ビタミンB12)などの薬の影響
結果として、顔に大量のニキビができてしまいました。
調べてみると、顎変形症手術後に同じような悩みを抱える方は多いようです。
ニキビ対策の取り組み
症状を改善するため、術後3週目から以下の方法を試しました。
- 栄養バランスを整える
栄養士監修の日清医療食品の柔らかい食事宅配サービスを利用。これにより、野菜不足を少しずつ解消。 - スキンケアの見直し
保湿を中心にケアを行い、肌の状態を整える努力を続けています。
ピーク時よりは少しずつ改善が見られていますが、完全に治るにはもう少し時間がかかりそうです。
生理の遅れという新たな悩み
肌荒れ以外の悩みとして生理が予定日を過ぎても来ないということがあります。
手術後のストレスや体への負担、満足に摂取できない食事などが影響している可能性があります。
これについても、体調を整えながら様子を見ていこうと思います。

リハビリや日常生活の工夫をしながら、引き続き無理をせず回復を目指していきます。
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